前立腺がんだと思ったら

このエントリーをはてなブックマークに追加
~PSA (前立腺特異抗原)検査~

前立腺とは

前立腺は男性だけに存在する器官で、膀胱のほぼ真下に位置し、尿道の周りを取り囲んでいます。前立腺の主な働きは、精子の活動に必要な前立腺液を分泌することと考えられています。しかし、加齢とともに前立腺には肥大症やがん(癌 )が発生します。その発生には、男性ホルモン、高脂肪食、遺伝をはじめ、色々な要因が関係しています。

前立腺は内腺と外腺に分けられます。みかんに例えると、内腺はみかんの実の部分で、外腺はみかんの皮の部分にあたります。内腺が肥大すると前立腺肥大症になります。外腺は肥大することはありませんが、そこからはがんが発生します。前立腺肥大症と前立腺がんは全く異なる病気で、肥大症からがんになるようなことはありません。ただし、両者が同時に起こることはしばしばあります。

前立腺肥大症と前立腺がんは最近急激な増加傾向

前立腺肥大症の受診者数は随分多くなっています。前立腺がんによる死亡率も上昇を続けています。今後もさらに増加し、2015年には1995年の3倍くらいまで死亡率が増加すると予想されています。この死亡率の増加の程度は著しく、全てのがんの中で最も高い増加率となります。その原因のひとつは、人口の高齢化と考えられています。前立腺の病気は60歳以降に急に多くなります。また、生活様式の欧米化、特に脂肪分をたくさん食べるような食生活の変化が問題とされています。

前立腺がんの早期発見のために

前立腺の病気の中でも特に気をつけなければならないのは前立腺がんです。前立腺がんは初期にはほとんど症状がありません。がんが進行して転移をおこし、その痛みからがんが見つかることもあるくらいです。つまり、症状が出るのを待っていたのでは、すでに手遅れなのです。

より早期に、無症状のうちにがんを発見するために、前立腺の疑いがある方にはまずPSA検査を受けていただきます。 PSAとは“前立腺特異抗原”とも言われ、英語のProstate Specific Antigenの略です。PSAは前立腺で作られている蛋白質の一種で、前立腺にがんや炎症があると血液中に出てきます。つまり、血液検査でPSAが高いと前立腺がんが疑われるのです。最近では、人間ドックなどでPSA検査を行うところが多くなり、がんの早期発見に大変役立っています。

PSAの値と前立腺がんである確率の関係は、おおよそ下記のようです。

4ng/ml以下 陰性 (がんである確率は10%未満)
4.1~10ng/ml 疑陽性 (がんである確率は20-50%)
10ng/ml以上 陽性 (がんである確率は60%以上)
ただし若い方は4ng/ml以下でも注意が必要です。

もしPSA検査でがんが疑われるならば、前立腺組織の一部を針で採取する「生検」という検査を行います。生検で取ってきた組織を顕微鏡でみて、がん細胞の有無を判定します。これを病理検査といいます。病理検査でがんが見つかれば確定診断となります。


→前立腺がんの治療法の比較
→HIFUとは何か
→HIFUを受けるには